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What is Art Therapy?

アートセラピーのメリット

言葉でのコミュニケーションに頼らない

アートセラピーは、カウンセリングや分析的心理療法などに比べて、言葉で自分の感情を説明したり、問題を考えたりする割合が少ない療法です。ですので、言語の発達が十分でない子どもや、言葉でのコミュニケーションが苦手な人にも適しています。言葉で自分を表現する機会や経験が西洋人と比べて比較的少ない日本人にも向いている療法だといえます。

アートを媒介にして無意識と意識をつなぐ

​心理療法においては、無意識の領域に抑圧された情動を意識化するプロセスが必須です。アートセラピーでは、無意識下の情動を創作表現によって視覚的に具現化し、セラピストの助けによって、現れたイメージと対話しながら言葉へと紡ぎ、意識上に引き上げます。このように、アートを媒介にして意識と無意識をつなぐことができるのです。自分の口から思ってもみなかった言葉が出てきたり、気づかなかった感情が出てくることも多々あるのはそのためです。

アートによって安全に「カタルシス」を起こす

​問題の原因となった外傷的な出来事を思い起こし、再体験し、手放すプロセスを「カタルシス」といいます。アートセラピーにおいては、作品を創作することで無意識下に抑圧されていた情動を表出すると同時に、問題の原因となった出来事を創作活動の中で間接的に再体験し、穏やかな方法で安全に消化・昇華していきます。

アプローチとメソッド

​シュタイナーのアートセラピー

オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナー(1861-1925)が提唱した「人智学」に基づくアートセラピーをベースに、ユング心理学やパーソンセンタードアプローチを取り入れつつ、クライアントひとりひとりに合ったセッションを行います。基本的に作品そのものよりも創作プロセスを重視し、芸術的課題に対峙することによって、個性化を目指し、自己治癒力を引き出し、クライアントが真に望む未来を追求します。身体、感情、精神(思考・自我)のバランスを整えるために、色彩(主に水彩画)、線(素描)、立体造形(粘土)を用います。

水彩画(ぬらし絵):色を体験し、「感情」にはたらきかける

​生きた色彩を体験するために、水彩画は主にぬらし絵(wet on wet)の技法を使います。湿らせた紙に筆で絵の具を置くと、鮮やかな色が広がり、にじみ、混じり合い、変化していきます。ときには驚くような美しい色や形が生まれます。コントロールするのが難しいぬらし絵は、思考を手放し緊張を解くのに役立ち、色彩が穏やかに感情にはたらきかけます。また、リズムや動きによって呼吸や循環を整えます。

素描:線で形を描き、「思考」を研ぎ澄ます

​鉛筆、コンテ、木炭、パステル、クレヨンなどを使った素描(ドローイング)も行います。植物などの自然を観察して描写したり、幾何学模様やケルト模様などのパターンを繰り返し描いたり、線だけで光と陰を表現したり、様々な技法を用います。集中力を養う、不安をやわらげて心を落ち着ける、自然から気づきを得る、リズムによって呼吸を整える、などの効果があります。

彫塑:粘土で「意志」に力を与え、「身体」に作用する

​主に粘土を使って、立体を造形します。重さ、あたたかさや冷たさ、硬さや柔らかさ、湿り気などの触感を手で直接感じ、全身の力を使って土を練り、線や色から解き放たれて自由に形を創造することによって、地に足をつけて現実と向き合う意志を養います。また、空間的認知力を高め、自分の身体に対する気づきをもたらします。代謝や消化機能の調整にも効果的です。